PET-CT(FDG-PET)は「がんを光らせる検査」と思われがちですが、実は正常な臓器もかなり光ります。なぜなら、PETで使われるFDG(フルオロデオキシグルコース)は“ブドウ糖”の仲間。つまり、代謝が活発な臓器=正常でもFDGを取り込むのです。
👉 国家試験では「どこが生理的に光るか」を問われることが非常に多く、臨床でも「病変なのか、ただの生理的集積なのか」を見極める力が重要です。
以下の10部位は、**PET-CTで正常でも必ず光る「鉄板の生理的集積部位」**です。
試験でも臨床でも、まずここを基準に「正常か異常か」を判断します。
FDG集積:最強レベル(★★★★★)
理由:脳はブドウ糖を唯一のエネルギー源として使う臓器。
特徴:大脳皮質と基底核がびまん性に強集積。
鑑別:左右差・限局性・欠損がなければすべて正常。
FDG集積:強(★★★★)
空腹時には低く、食後や高インスリン状態では強くなる。
生理的集積はびまん性で滑らか。
局所的な集積=心筋炎やサルコイドーシスを疑う。
FDG集積:中等度(★★★)
常に全体的に均一に光るのが正常。
斑状・局所的な濃淡があれば病変を疑う。
FDG集積:中〜やや高(★★★〜★★★★)
肝より少し強い程度が正常範囲。
不均一・限局的なら病変(炎症・リンパ腫など)。
FDG集積:最強クラス(★★★★★)
理由:FDGは腎から尿中に排泄される。
したがって、腎盂・尿管・膀胱が常に強く光る。
結節状・壁沿いなら病変疑い。
FDG集積:不均一(★★)
蠕動や内容物によって変動。
拡散性・非結節性なら生理的。
明確な局所結節状集積=腫瘍・炎症を疑う。
FDG集積:軽〜中(★★)
均一な造血活性による生理的集積。
G-CSF投与や貧血後などで上昇。
FDG集積:軽〜中(★★)
耳下腺・顎下腺・扁桃が左右対称に光る。
若年者や感染後は少し強く見えることもある。
片側だけ強い場合は扁桃癌や炎症を考慮。
FDG集積:一過性(★〜★★)
運動・発声・緊張・嚥下後に見られる。
対称的で滑らかならOK。
非対称・限局的なら病変(筋炎・転移など)。
💡 試験注意:「検査直前の運動で筋肉が光る」=生理的。
FDG集積:一部で強(★★〜★★★)
頸部〜鎖骨上〜肩甲間部に対称的な集積。
寒い環境や女性に多い。
リンパ節転移と誤認しやすい。
💡 国家試験での注意:「寒冷時の頸部集積=茶色脂肪」
判別ポイント 生理的集積 病的集積
対称性 : 両側対称 片側・非対称
形状 : 滑らか 結節・限局性
SUVmax : ~6程度 8以上(高値)
のうしんかんぴ に にょう・へんとう・だえき・きん が ひかる
=脳・心筋・肝臓・脾臓・腎尿路・扁桃・唾液腺・筋肉が生理的集積!
> Q. PET-CTで最も強い生理的集積を示す臓器はどれか?
→ 正答:脳
> Q. FDGが強く集積しても病変とは限らない部位は?
→ 正答:膀胱
> Q. 左右対称に扁桃が集積している場合、どう解釈する?
→ 正答:生理的集積
> Q. FDGが尿中に排泄される経路は?
→ 正答:腎→尿管→膀胱
PET-CTを読めるようになるコツは、まず“正常を知る”こと。「どこが生理的に光るか」を把握すれば、異常所見をすぐに見抜けます。