コラム

【119回医師国家試験より抜粋】歯科医師国家試験にはこれが出る        

TeethON塾長です。

今回も医師国家試験より歯科医師国家試験の出題されると想定される問題について徹底解説します!!

 

【問題文】

【正答】

e(⑤:γ(ガンマ)グロブリン分画)

 

【解説】


 

■ 血清タンパク電気泳動(SPEP)の分画

電気泳動は陽極→陰極の順に以下の5分画を示す:

 

① アルブミン Alb

② α1 α1AT など

③ α2 ハプトグロビン、α2MG

④ β トランスフェリン、補体

⑤ γ IgG, IgA, IgM など免疫グロブリン

 

 

■ M蛋白とは?


 

多発性骨髄腫では
単クローン性免疫グロブリン(=M蛋白)が異常に増える。

出現するのは
➡ γ分画(⑤)に鋭いスパイク(M spike)

 

理由:
免疫グロブリンはすべて“広がった”分布をするため、単一クローンが大量に作られると鋭利なピークができるからです!!

 

 

■ 歯科医師国家試験で問われるポイント


 

歯学部でも2年時の実習で、電気泳動をやります。

最近の歯科医師国家試験は過去に履修したものから医学へ広げる傾向にあるので要チェック!!!

 

歯科国試で出題されるパターン

 

多発性骨髄腫→γ分画の鋭いピーク

 

低アルブミン血症→①が低下

 

炎症→α2が上昇(急性相反応蛋白)

 

肝硬変→βとγが融合してブリッジング

 

【多発性骨髄腫(Multiple Myeloma)の生理・病態】

◆ 1. どんな病気?


 

形質細胞が腫瘍化 → 単クローン性Ig(M蛋白)を大量産生する疾患。

➡ その結果、
骨・腎・血液・免疫・蛋白代謝に異常が起きる。

 

◆ 2. “何が増える?何が減る?” を最速で理解


 

増えるもの(↑) 

・M蛋白(IgG/IgA など)↑

・血中Ca ↑(高Ca血症)

・骨吸収↑(破骨細胞活性)

 

 

減るもの(↓)

・正常免疫グロブリン ↓(→易感染)

・造血↓(→貧血・出血傾向)

・正常蛋白↓(→アルブミン低下)

 

 

◆ 3. 多発性骨髄腫の5大病態(“CRAB”で覚える)


 

C:Calcium↑ 高Ca血症 破骨細胞活性↑

R:Renal failure 腎不全 Bence–Jones蛋白(軽鎖)が尿細管を傷害

A:Anemia 貧血 骨髄が形質細胞に占拠され造血低下

B:Bone lesion 溶骨性病変・骨痛 破骨細胞活性↑

歯科医師国家試験では
**“顎骨の溶骨性病変・病的骨折”**を問う問題が頻出。

 

◆ 4. M蛋白とは?(最重要点)


 

● 正体

単クローン性Ig(GかAが多い)

 

● 血清電気泳動では?

➡ γ分画(⑤)に鋭いピーク=M spike

 

● 尿中では?

軽鎖(κ or λ)が出現 → Bence–Jones蛋白

(※腎障害の原因にもなる)

◆ 5. 多発性骨髄腫の病理生理(最重要部分だけ)


 

●(1)形質細胞腫瘍が骨髄を占拠

→ 正常造血↓ → 貧血 / 血小板↓ / 感染↑

 

●(2)破骨細胞活性化

腫瘍細胞が RANKL を増やし破骨細胞を刺激:

溶骨性病変(punched-out lesion)

骨痛・椎体圧迫骨折

高カルシウム血症

●(3)異常Ig産生

単一Igを過剰産生 → M蛋白

血清:γ分画上昇(M spike)

尿:Bence–Jones蛋白

●(4)腎障害

BJ蛋白が尿細管で沈着

高Ca → 腎石灰化

脱水・蛋白負荷
→ 腎不全に至る

●(5)免疫不全

正常Igが抑制される
→ 肺炎球菌・インフルエンザ菌感染が増える

 

 

◆ 6. 歯科領域で重要なポイント


 

✔ 頭蓋骨・顎骨の溶骨性病変

(レントゲンで黒い punched-out lesion)

 

✔ 免疫不全

→ 歯周病・口腔感染が重症化しやすい

 

✔ 貧血

→ 粘膜蒼白

 

✔ 骨折リスク

→ 抜歯や義歯の負荷に注意

 

✔ 高Ca血症

→ 意識障害・便秘・多飲多尿

 

まとめ


 

M蛋白が出るのはγ分画(⑤)。

①〜⑤を番号で暗記し、疾患で上昇減少する位置を確実に押さえておけば満点確実!!!

 

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